井上恵美子

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1983年アメリカ・ニュージャージー州生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画領域修了。油絵の思考をベースとしてその表現方 法,素材,プロセスを考察し,美術史をふまえながら制作・研究を続ける。2008年から2011年までmetaPhorestにてバイオメディアを 用いた作品の制作。

作品

vanishing you (green white green) (2008)

( F120 号、oil on canvas)

 “vanishing you (green white green)” は,グリーンの画面を幅7mm の筆を用い,ジンクホワイトの絵の具のタッチによって被覆し,その上にさらにグリーンの絵の具のタッチによって被覆するという行為の繰り返しによって制作された画面である。「被覆する」という行為をより意識的にするために,その過程を断続的に表した。

painting with… (2009)

(写真、培地)

“わたし”は何によってできているのだろう。

 抱く感情から発することばにいたるまで,これまで出会った人々から得られた知識,美意識,経験が変容しながら“わたし”を形成していると考えることはできないだろうか。

  “painting with…”という作品は2008年11月から始まった。自分と親しい関係にある方々に「あなたの皮膚の表面の菌を使わせてほしい」と依頼し,その方法で得ることができたサンプルを素材として世界地図を描いた。

 自分が生きている世界を投影したとされている地図。この地図は世界のモチーフだ。画材としてのサンプルと,それによって描かれた世界地図はコンタミネーションをおこしながら,時間をかけてゆっくりと変化していく。この地図には,私の手によって描かれた部分と菌によって描かれた部分が同時に存在している。この地図は “あなた”と“わたし”の境界面を含んでいると思う。

Biomedia art as aesthetic automatism

(国際科学技術社会論学会(Society for Social Study for Science)での発表の概要図)

経歴

1983  アメリカニュージャージー州生まれ

2008  多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画領域修了

2008-2011  早稲田大学理工学術院 研究員(metaPhorest)

主な展示

2008  “REUNITED展”作品展示発表(横浜市民ギャラリーあざみ野)

2009  「Make! tokyo meeting」(デジタルハリウッド大学八王子制作所) 展示発表(岩崎秀雄,久保田晃弘と)

2009  個展「painting with…」(omoh gallery)

2010  東京大学医科学研究所公共政策分野企画展〈boundaryface⇔界面空間〉(岩崎秀雄との二人展)展示・アーティストトーク 発表作品名《painting with…》

研究発表

2008  岩崎秀雄・井上恵美子「ニューメディアとしてのバイオメディア・アート」(「細胞を創る」研究会1.0ポスター発表,大阪大学)

2009  井上恵美子「バイオメディア・アートについて」(時間生物学フォーラムシンポジウム,口頭発表,早稲田大学)

2009 井上恵美子・岩崎秀雄「Leonardo誌上でのバイオメディア・アート作品群の掲載動向」(「細胞を創る」研究会2.0ポスター発表,東京大学)

2009  岩崎秀雄・井上恵美子・Juan Castro「シアノバクテリアを用いたバイオメディア・アートの可能性」(ラン藻の分子生物学学会ポスター発表,かずさDNA研究所)

2010  Emiko Inoue ”Biomedia art as aesthetic automatism”(国際科学技術社会論学会Society for Social Study for Science,招待講演,東京大学)

2011  岩崎秀雄・井上恵美子・Juan Castro・中村恭子「生命美学:生命科学とアートの臨海面の生成」(早稲田大学・東京女子医科大学TWinsジョイントシンポジウム,ポスター発表,早稲田大学)